一般社団法人 乙訓医師会

京都府向日市・長岡京市・大山崎町 地域の皆様の健康をサポートする医療支援をめざします

       
乙訓医師会
ホームに戻る 医療機関検索 健康診断・各種検診 予防接種 休日診療 地域医療・在宅 会員ページ
健康診断・各種検診
予防接種について
予防接種の種類
予防接種医療機関
 


  top > 予防接種 > 予防接種の種類

予防接種

予防接種の種類 (病気と予防接種)

結核とは
  第二次大戦前の日本では結核の死亡者は1年間に約 20万人(現在全癌死亡者は十数万人)と考えられています。しかし大戦以後は強力な結核撲滅運動が進められ、生活環境の改善、食生活の充実、有効な抗結核薬の開発等のお蔭で死亡率は1/50以下にまで減少しました。しかし、いまだ日本は先進国のなかでも結核の発生頻度が高い国です。

BCGとは
 「BCG」は「カルメット」「ゲラン」と云う二人の細菌学者が猛毒の牛型結核菌を230 代もの間、世代培養をくり返し人間に非常に害が少ない菌から造った生ワクチンです。日本でももっと無害な菌で施行法も改良されたのが現在日本で行うBCG注射です。注射部位には一時的に瘢痕等が残りますが、すぐ消失しほとんど副作用は認められないのが普通です。外国で実施を中止している国もありますが、それは無効のためではなくその国は結核の感染の機会が非常に少なくまた、費用との関係と思われます。 日本ではまだまだ集団発生や老人結核が増加傾向にあり過去の病気と考えず免疫の強化を計りたいものです。

ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオとは
 ジフテリアは、咽頭や鼻に菌が感染し、高熱、のどの痛み、犬吠様の咳、嘔吐を認める病気です。時に偽膜を形成して窒息死したり、2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺をおこしたりします。百日咳は、カゼの様な症状ではじまり、次第に顔をまっ赤にして咳き込むようになり、咳のあとに急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出るのが特徴です。乳幼児では咳で呼吸ができず、チアノーゼやけいれんがおきることがあり、肺炎や脳症などの合併症をおこします。破傷風は傷口から菌が入ると、その菌の毒素のために口が開かなくなったり、けいれんをおこしたりする病気です。ポリオは「小児マヒ」と呼ばれ、現在は予防接種の効果で自然感染は報告されていません。しかし、世界の一部の国では流行がみられ、免疫をつけておく必要があります。ポリオウイルスに感染すると5~ 10%の人はカゼ様の症状を呈し、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれ麻痺が出現します。呼吸困難により死亡することもあります。

四種混合ワクチンとは
 ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオを予防するための四種混合ワクチンがあります。特に百日咳は乳児期にかかると重症になりやすいため、生後3カ月を過ぎれば早めに接種しましょう。1期として初回接種3回と、1年から1年半後に追加接種が1回必要です。そして2期は 11・12歳時にジフテリア・破傷風の二種混合を1回接種します。

麻しんとは
 麻疹ウイルスによる全身感染症で飛沫感染します。潜伏期間は約 10日位で、最初に2日間程度の発熱があり、口腔内の臼歯のあたりの粘膜に、コプリック斑と呼ばれる小さな白い斑点がたくさん見られるようになり、一旦下がりかけていた熱が再び上昇、高熱とともに全身に発疹が出現します。発疹は、3~4日で色素沈着を残して消えます。麻疹ウイルス感染により、いろいろな感染を合併しやすく、肺炎、中耳炎等を合併することがあります。また、2,000 ~3,000 人に1人は脳炎を合併すると言われています。麻疹にかかってから10年ほどして発症する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)は、48,000人に1人といわれており、死亡したり重篤な後遺症を残します。

風しんとは
 風しんは、ウイルスによる急性発疹症です。潜伏期は2~3週間で、細かい発疹、発熱、頸部リンパ節腫脹などを症状とします。予後は一般に良好ですが、血小板減少性紫斑病が3000人、脳炎が6000人に1人、まれに溶血性貧血見られます。妊娠初期の妊婦が風しんウイルスに初感染すると、胎児に感染して先天性風しん症候群児(難聴、先天性心疾患、白内障及び網膜症など)が出生することがあります。したがって、将来妊娠する可能性のある女子は必ず受けておきたい予防接種です。 接種を受けた者の95%以上に風しんHI抗体の陽転が見られます。

麻しん・風しん混合(MR)ワクチン
 麻しんウイルス及び風しんウイルスを弱毒化してつくったワクチンです。
1歳になったらなるべく早く2歳までの1回目(第1期)の予防接種をうけるように努めてください。
2回目(第2期)の接種は、小学校就学前の1年間、いわゆる幼稚園等の年長児が対象となります。

日本脳炎とは
 日本脳炎は潜伏期7~10日、突然の高熱、頭痛、嘔吐、意識障害及び痙攣等を主症状とするウイルス性の急性脳炎です。かつては死亡、後遺症がそれぞれ約30%といわれ、現在でも死亡率15%程度と考えられています。最近その発生は非常に少なく、毎年10~30人以下の発生で西日本地区を中心にみられます。

日本脳炎ワクチンとは
 初回接種は通常3歳より開始し2回と次年度の追加接種1回の計3回の接種をもって基礎免疫が完了します。4回目の追加免疫があります。最近は乳児期発症の報告もあることから生後6ヶ月から接種しはじめた方がよいという意見があります。

おたふくかぜとは
 おたふくは、ムンプスウイルスの急性感染症です。通常 16~18日間の潜伏期をへて発症します。主な症状は耳の下部が腫れ、痛みを伴ない耳の下の腫れは、両側共が多く、片側のみの事もあります。軽症で1週間程で治る事が多いですが、耳下腺や顎下腺以外の全身の種々の臓器にもウイルスが入りこみ色々な合併症を起こすことがあります。小児期では、脳神経合併症が最も多く、全症例の10%と推定されており、そのほとんどが無菌性髄膜炎です。成人男子では睾丸炎、副睾丸炎が多く14~35%の頻度です。

おたふくかぜワクチンとは
 これらの合併症を防ぐ必要性から、1才以上の全年齢層に任意接種されています。しっかり免疫をつけるためには1回目の数年後に2回目を接種することがすすめられています。世界的にも2回接種が標準的です。

水痘とは
 水痘(水ぼうそう)は、水痘ウイルス感染後、約2週間の潜伏期後、軽い発熱と全身の水痘で発症し、一般には1週間程で痂皮ができ治る疾患です。しかし免疫不全症の小児は重症化する場合が多いです。また健康小児においても、細菌二次感染、脳炎等の合併症の発生がまれではありません。問題なのは、脳炎を主とする脳神経系合併症で、日本では約 3,000 例に1例と云われています。

水痘ワクチンとは
 水痘ワクチンは、我が国で開発され、その有効性は世界中で高い評価を受けてきました。現在日本では定期接種となっており、1歳になったらなるべく早く1回目を接種し、3か月以上あけて3歳までに2回目を接種します。

ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチン
 ヒブとはヘモフィルス・インフルエンザ菌b型のことで、いわゆるインフルエンザ(インフルエンザウイルス)とは全く別物です。ヒブと肺炎球菌は乳児期早期に細菌性髄膜炎や重症肺炎などを引き起こし、命に関わったり、重篤な後遺症を残したりすることがある菌で、しかも最近は抗菌薬の耐性化がすすみ、なかなか抗菌薬が効かないという問題も起こっているやっかいな菌です。この2つのワクチンを10年以上前から実施している欧米では細菌性髄膜炎が激減しました。肺炎球菌ワクチンは小児用と高齢者用があり、現在小児用のものは13価という13種類の肺炎球菌のワクチンが入ったものとなっています。

B型肝炎ワクチン
 B型肝炎は以前は母子感染が重要視されていましたが、現在では唾液、汗などの体液から感染することが知られるようになり、保育園の園児同士による感染も報告されるようになってきました。世界的にも90%以上の国が定期接種をしており、日本でも2016年の10月より定期接種が実施されることとなりました。

ロタワクチン、インフルエンザワクチン
 ロタワクチンはロタウイルスによる乳児期の胃腸炎を予防するためのワクチンです。経口生ワクチンで、2回接種のものと3回接種のものの2種類があります。乳児期後期以降は接種できなくなるので、希望者は早めに接種を開始することが重要です。インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの感染に対するワクチンですが、残念ながら感染予防の効果は高くありません。ただし、重症化予防の効果がありますので、重症化しやすい小児や高齢者は接種がすすめられます。毎年接種する必要があり、13歳未満は2回、13歳以上は1回接種となっています。また、65歳以上(一部基礎疾患のある方は60歳以上)の高齢者については現在定期接種として一部公費による助成が行われています。

高齢者肺炎球菌ワクチン
 肺炎球菌は小児や高齢者に肺炎や髄膜炎など重篤な病状を引き起こす細菌ですが、現在肺炎球菌ワクチンには13種類の肺炎球菌に効果のある小児用と23種類に効果のある成人用があります。高齢者の肺炎球菌定期予防接種では成人用のものを使います。